木の家を強くする簡単な方法を、御存知ですか?
木造住宅を強くする簡単な方法を、皆さんは御存知でしょうか?筋かいを多くいれる・耐力面材(壁)を使用する・ベタ基礎にする・屋根を軽くするetc…。色々お考えは出てくると思いますが、ここではとてもシンプルな方法をお話致します。
木造住宅を強くする簡単な方法。それはズバリ「石数」を上げる(木の使用量を増やす)というやり方です。構造材(柱・土台・梁・桁)に使用される木の量が多い建物は、構造計算を行うと強い建物としての回答が得られます。つまり柱や梁が太かったり、多く使用されたりしている建物の方が、強いという事です。現実的に世間を見廻すと、築100~200年などの現存する住まい「古民家」などでは、とても太い大黒柱や、丸太を利用した丸太梁を多数使っていたりと、現代の住宅とは比べ物にならない程の、木の使用量を見る事ができます。
つまり、それらを真似た構造をつくっていけば、簡単に木造住宅は強く長持ちする建物になっていくわけです。しかしながら、現在の建築流通を考えると、古民家で使われているような太い柱や梁などは、中々手に入りませんし、あったとしてもコストが高すぎて大変使用しづらい物となります。そこで弊社では、材木商として現在の建築流通を利用し、コストを抑えながらの石数UP(木の使用量の増数)を考え、採用しています。例えば、一般的ポピュラーな方法として、木造住宅で一番多く使われている3.5寸角(10.5cm角)の柱は使用せず、4寸角(12.0cm角)の柱を使用します。(木の量は1本当たり約1.3倍)さらに、この柱の配置を内外共に弊社独自の工夫を凝らし、建てていきます。また、1階の天井部分に入れる梁や桁は、寸法を大きくする事ばかりではなく、石数UPの為の組み方をおこないます。こうする事で「木の量」は、飛躍的に増えるわけです。
弊社の開催する構造見学会にお越しいただいた方は、「色々見て来ましたが、こんな丈夫そうな骨組みは初めて見ました。」と言われる方が多くいらっしゃいます。
このように、工法のアイディアひとつで、木造住宅の大切な骨組部分を簡単に強化し、耐震性や耐久性をUPさせる事ができますので、木造を考える際には、ぜひ「石数UP」を考慮して見て下さい。
仕上がってしまえば分からない部分ですが、とても大切な部分です。慎重に検討する一つの要因になると思われます。
まだまだ「材木屋」ならではの「木の話」はつきませんが、弊社としては今までも、そしてこれからも、材木屋として木材に対するプロの目と、建築屋としての構造技術に対するプロの目を融合させ、「適材適所」にかなった木材選びを薦めていきたいと思います。